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咬み合わせ治療法の根拠となる京都大学での研究論文

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横浜の歯科・歯医者 横浜山手デンタルクリニック1989~1991年 京都大学での研究論文

2017年 TMK出版より

論文の要約

「めまい」「慢性頭痛」「顔面・頚部痛」「肩こり・腰痛」などの神経系、循環系、筋・骨格系、中にはホルモン系の影響をも考えられる臨床症状を訴えるが、診察、検査によってその原因となる器質的疾患を見い出し得ず、原因不特定と診断、分類される患者が数多く報告されている。これらの全身症状は不定愁訴と呼ばれ、内科受診者の約65%、婦人科の約35% 、また日本の人口1,000人に対して「肩こり・腰痛」の女性の有訴者は229.5人にも昇る。

さらに、整形外科に通院する患者の約8%が整形外科領域での症状と一致するが原因不明との報告もある。(Saika et al., 1989)。そして、the adolescent scoliosis の患者の多くは、TMJの問題を抱えていて歯科治療によりその咬合の改善がなされると、頚椎の生理的弯曲が明らかに改善されたことも報告されている。(Kaufman, 1980)

一方、外傷を伴わない、そして、頚椎の変形を伴わない、更に、環椎-軸椎関節部のSubluxationsが無いとレントゲン科や整形外科で認められた不定愁訴を持つ患者の中に咬合異常が多く認められることが、歯科によっても注意深く指摘されている。

歯科由来の不定愁訴を持つ患者は最初に内科や心療内科、整形外科や脳神経外科、中には眼科や精神科にまで受診するものが多い。そして他科での検査結果は正常と診断される。しかしながら、症状は悪化の一途を辿っていく。著者らの研究はこれら歯科由来の不定愁訴の発症のメカニズムを報告した。(Doi. et al., 1989,1991)

著者の臨床でも多数の不定愁訴を持つ患者が見受けられる。それは、多くの場合2-3の臓器以上にまたがる症状を同じに訴える患者が多く、不安、憂鬱、イライラ、などの精神状態をも同時に訴えることが多い。

著者は発症のメカニズムの解析研究を基にして①頭頚部や②顔面頭蓋、③体幹、に対し、力学的均衡を三次元において求める口腔内装置を開発し臨床に応用した。その結果、多くの患者から上記 不定愁訴が治ったと聞かされた。

横浜の歯科・歯医者 横浜山手デンタルクリニック 咬み合わせによる不定愁訴の発症のメカニズム

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